2007年06月02日

ベラボーな生活─禅道場の「非常識」な日々:玄侑 宗久

ベラボーな生活―禅道場の「非常識」な日々ベラボーな生活―禅道場の「非常識」な日々

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芥川賞作家でもある著者が、京都の天龍寺というところで修行した3年間を綴ったエッセイ。どうやって入門するのか、入門するとどんな生活をするのかなどが、体験談とともに短く書かれています。気軽に読めました。

印象深かったのは、禅があまり熱心に布教活動を行わなかったのは、実践する僧侶たちの立ち居振る舞いそのものが布教につながるとの確信があったからではないか、という話。「無意識に出る仕草や眼差し、食事をする姿などに自然な布教を託していたのでは」と。

また、師匠である寺の住職には数多くの来客があり、中には「イヤなヤツ」と思う客もあるのを、なぜそんな人と師匠は付き合っているのかと思っていた著書に、師匠が言うには「いい人などこの世にはいない。私の前でいい人になるだけだ」と。なるほど。イヤな人がいるということは、自分がイヤな人になっているということか。自分がいい人であれば、人もまた自分の前ではいい人になるのか。

軽く読める中にもハッと思わされることがあり、怠け者の私には少し薬になった…かな?
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2007年05月31日

念力家族 ─ 笹公人

念力家族念力家族
笹 公人

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文庫本よりも少し幅のあるサイズの本で、図書館の本棚にちまっと収まっているのを発見。つい手に取りました。

パラパラとめくると、1文字がだいたい16ptくらいのフォントサイズで1ページに1句ずつ。

「落ちてくる黒板消しを宙に止め3年C組念力先生」
「「ドラえもんがどこかにいる!」と子供らのさざめく車内に大山のぶ代」


なんて感じの句が並んでいて、田中英樹という人のシュールな感じのイラストがところどころで挿入されています。

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2007年05月28日

いらっしゃいませ ─ 夏石鈴子

いらっしゃいませいらっしゃいませ
夏石 鈴子

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なんとなく受けた出版社に合格し、決まった配属先が受付係。早出のときはほかの社員よりも早く出社し、鍵を開け、各フロアに電気を付ける。休憩のときのお茶の入れ方とか、各部署に郵便物を配る手順とか、細かくて小さな決まりごとを守りながら、出版社といういわゆる“業界”の中の、“業界人”には数えられない地味な仕事を、手を抜かずにきちんと勤める女子新入社員の1年間の物語です。

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2007年05月25日

星野道夫 講演集 ─ 星野道夫

魔法のことば―星野道夫講演集魔法のことば―星野道夫講演集
星野 道夫

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写真家 星野道夫さんの1989年から1996年までの講演をまとめた1冊です。図書館でなにげなく手に取って、ぜひ読みたくなりました。続きを読む
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2007年05月24日

スピーク ─ ローリー・ハルツ アンダーソン(金原 瑞人訳)

スピークスピーク
ローリー・ハルツ アンダーソン Laurie Halse Anderson 金原 瑞人

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13歳のときにレイプされたことを誰にも言えずに心を閉ざした高校生の少女が、自らを取り戻すまでを描いた小説。全米のティーンエイジャーたちに圧倒的な支持を得たという小説です。金原さんの翻訳モノが好きなので、読んでみました。なぜ誰にも言わないのだろうと思うかもしれないけれど、本当にショックなことがあって、自分の中で消化しきれないことは、誰にも話せないものです。授業中、与えられたテーマで好きな作品作りをさせるという美術の先生がなかなか魅力的。
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海辺の1年 ─ ジョ-ン・アンダーソン(小沢 瑞穂訳)

海辺の1年海辺の1年
ジョ-ン・アンダーソン 小沢 瑞穂

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ふたりの息子を育てあげた主婦が、結婚生活に疑問を持ち、夫と離れてひとりで暮らした1年の記録。考えさせられる1冊でした。私自身、相手に合わせて自分を消してしまいがち。それを長く続けていると、自分が本当にやりたいこと、好きなことが何だったのか忘れてしまうときがあります。そんなときに相手にそっぽを向かれると、ひどく恨めしい気持ちになってしまう。「自分の声も聞いてあげる」ことを心がけなくては。
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2006年12月26日

天国はまだ遠く ─ 瀬尾まいこ

天国はまだ遠く天国はまだ遠く
瀬尾 まいこ

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瀬尾まいこさんは、「卵の緒」「卵の緒」瀬尾まいこ著が面白くてそれ以来ちょっと気になる作家さん。帯には「映画化決定!」の文字が躍っていました。

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2006年12月18日

ばななブレイク ─ 吉本ばなな

ばななブレイクばななブレイク
吉本 ばなな

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本の装丁というか、大きさが結構気に入っています。単行本と同じ奥行きで、高さも奥行きと同じくらいのほぼ正方形。厚みが1.2cm程度。この形、なんだかキュートです。続きを読む
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2006年12月16日

感じて。息づかいを。 ─ 川上弘美選 日本ペンクラブ編

感じて。息づかいを。感じて。息づかいを。
日本ペンクラブ 川上 弘美

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川上弘美が選んだ恋愛小説集。衝動買いして読みました。続きを読む
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2006年12月15日

だれかのことを強く思ってみたかった ─ 角田光代 佐内正史

だれかのことを強く思ってみたかった     集英社文庫だれかのことを強く思ってみたかった 集英社文庫
角田 光代 佐内 正史

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東京の写真が懐かしくって手に取った本。角田さんの短編は、どれもすごく短いので、移動中に読むのにちょうどよかった。

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2006年12月12日

日々ごはん(2) ─ 高山なおみ

日々ごはん〈2〉日々ごはん〈2〉
高山 なおみ

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料理研究家・高山なおみさんの日々を綴ったエッセイ集。2002年2月から8月までの日記を本にしたものです。続きを読む
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2006年12月11日

モリー先生との火曜日─ミッチ・アルボム(別宮 貞徳訳)

モリー先生との火曜日モリー先生との火曜日
ミッチ アルボム Mitch Albom 別宮 貞徳

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映画にもなっていて、いつもレンタルショップで借りようかどうしようかと迷う1本です。その映画の原作を図書館で見つけたので、読んでみました。
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2006年12月09日

アースシーの風─ゲド戦記5─ アーシュラ・K. ル・グウィン(清水 真砂子訳)

アースシーの風 ― ゲド戦記Vアースシーの風 ― ゲド戦記V
Ursula K. Le Guin

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アランが王となり、世界がひとつになって平和になったはずのアースシーで、再び竜が暴れだす。死者の谷では、境界の石垣が崩れはじめ、1人の男を毎夜苦しめる。「何が」とはっきり分からない、世界を不吉な影が襲う中、その原因を探るために、王は魔法の砦、ローク島に向かう。続きを読む
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帰還─ゲド戦記4─ アーシュラ・K. ル・グウィン(清水 真砂子訳)

帰還―ゲド戦記最後の書帰還―ゲド戦記最後の書
アーシュラ・K・ル=グウィン 清水 真砂子 Ursula K. Le Guin

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「こわれた腕輪」のテナーのところへ、魔法を使い果たし、ただの男になったゲドが竜に乗って帰ってきます。かつては偉大な魔法使いだったゲドと、世界をひとつにした巫女テナーが、年老いて再会し、ただの男と女になります。続きを読む
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2006年11月25日

さいはての島へ─ゲド戦記3 ─ アーシュラ・K. ル・グウィン(清水 真砂子訳)

さいはての島へ―ゲド戦記 3さいはての島へ―ゲド戦記 3
清水 真砂子 Ursula K. Le Guin

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ゲド戦記第3巻。ここまでは、繰り返し読みました。なにしろこの3巻で、ゲド戦記は完結したのだと思っていたので。ところが、90年代になって、4巻、5巻と出てきたのでビックリしたのを覚えています。続きを読む
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こわれた腕輪─ゲド戦記2 ─ アーシュラ・K. ル・グウィン(清水 真砂子訳)

こわれた腕環―ゲド戦記 2こわれた腕環―ゲド戦記 2
アーシュラ・K. ル・グウィン 清水 真砂子 Ursula K. Le Guin

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ゲド戦記シリーズ2冊目。「影との戦い」で幼年から少年期を経て成長したゲドが、ここではすでに壮年期の立派な成人として登場する。しかも出番はとても少ない。続きを読む
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影との戦い─ゲド戦記1 ─ アーシュラ・K. ル・グウィン(清水 真砂子訳)

影との戦い―ゲド戦記 1影との戦い―ゲド戦記 1
清水 真砂子 Ursula K. Le Guin

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ジブリの次回作はゲド戦記と聞いて、夏休み前にシリーズを読み直すことにした。続きを読む
タグ:ゲド戦記
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2006年05月22日

インターネットは「僕ら」を幸せにしたか? ─ 森健

インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?―情報化がもたらした「リスクヘッジ社会」の行方インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?―情報化がもたらした「リスクヘッジ社会」の行方
森 健


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4月に読み終わったのに、GW明けからずっと忙しくてアップできずにいました。

インターネットがもたらす便利さの陰で、どんどん推し進められる監視化や、ネット依存などの問題が取り上げられています。自分自身、ネットを通して仕事をしている身。その便利さや恩恵をとてもたくさん享受しています。でもそれと同時に、言いようのない「気持ちの悪さ」みたいなものを感じているのも事実。知らない人同士が簡単に“つながる”気持ち悪さ。同じ家に居ながら、お互いはネットの別世界で会話をしている気持ち悪さ。そんなこと思いながら、こうやってブログで記録を付けている矛盾。

普段から漠然と思っていたことを、活字にして突きつけられたような感じがしました。特に第4章の「ウェブの進化が民主主義を衰退させる」には、ちょっとゾゾッとさせられました。自分の自由意志で好きなページにアクセスし、多くの情報を得ているつもりになっていても、アクセスしたページのほうでコチラの好みを勝手に読み取り、コチラの好みに合わせた広告が表示されたりする。そうやって、どんどん自分の選択肢が意図しない形で狭められているのだとしたら…。「好き嫌い」で判断して読む記事が限られてしまうことで、多種多様な情報を取り入れているつもりが、結局のところは偏った情報しか目にしていないのだとしたら…。その偏った情報の中の、偏った大きな意見の流れに、それと知らずに乗ってしまっているかもしれません。

そういえば、平塚のアパートで5人の遺体が見つかった事件が大きく報道されたとき、被害者の日記が報道されるとすぐに、mixiの該当日記に、山のようなコメントが付いていたのを見て、寒い気持ちになりました。ネットって怖いかも、と。
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2006年04月24日

私の百人一首 ─ 白洲正子

私の百人一首私の百人一首
白洲 正子


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白洲正子という人のことを知ったのは、確か田口ランディさんがどこかで「美しい文章」と褒めていたのを読んだのが最初ではなかったかと思います(うろ覚えなので間違っていたらごめんなさい)。それ以後、気になって書店で見つけては手にするものの、実際に著作物を読んだのは今回がはじめて(と思っていたら、松岡正剛さんも、白洲さんの本の中では「私の百人一首」が最初だと書いているのを発見)。
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2006年04月15日

定本私の二十世紀書店 ─ 長田弘

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長田 弘


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長田弘という詩人のことは、川上弘美の本の中に出てきて知りました。確か、『ゆっくりさよならをとなえる』だったと思う。その中に、『深呼吸の必要』のことが書いてあって、古書を購入して読んだのだったと思います。黄色地に緑と赤のあしらいがあり、手書きのタイトルと著書名が印象的な装丁。あまり詩を理解できない私ですが、この本はときどき手にとって読んでみます。
そんなわけで、その長田氏が20世紀に書かれた本を紹介している「私の二十世紀書店」を図書館で見つけたとき、すぐに借りることにしました。旅行に出たり、徹夜の仕事が続いたりで、なかなか思うように読み進めることができず、読破に時間がかかってしまいましたが、とても興味深い読書案内でした。まだまだ世界には知らない作家がたくさんいて、大きな戦争とそのあとの内戦やテロなどによって、心を、体を痛め、苦しんだ人たちがたくさんいたことを、あらためて思い知りました。長田氏の目を通して眺めた20世紀。“国家”の力が強大になった世紀。アフリカや東欧、南米で、国家の論理に振り回された人々の物語。およそ100冊近い本が紹介されているけれど、長田氏の選に漏れた作品もさくさんあるのだろうと思うと、世界にひしめく想いの数々に圧倒されます。時間をかけて、それらの想いをひとつひとつ、紐解いていきたいと思います。
posted by ちー at 10:24| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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